物理キーボードを備えたAndroidスマートフォン「Zinwa Q27」が、Zinwa Technologiesの公式ストアで予約を受け付けています。同社がこれまで手がけてきたBlackBerry実機の改造キットとは異なり、Q27は筐体からキーボードまで新規に設計した完全新作です。価格は256GBモデルが420ドル(約6万6000円)から。
※1米ドル157円換算(2026年8月1日時点)
改造キットではなく、ゼロから作った1台
Zinwa Technologiesの名前を知っている人の多くは、同社の「Q25」を思い浮かべるはずです。あれはBlackBerry Classicの筐体に新しい基板を組み込む改造キットで、手元に眠っている実機を現代のAndroid端末として復活させる製品でした。中古の個体を用意できる人向けの、かなり尖った売り方です。
Q27はその路線から外れます。Zinwaは公式ストアの製品ページで、Q27を「一から作り上げた完全な新製品」と説明しており、改造キットのラインとは別物だと明言しています。あわせて、Q27の基板はBlackBerry Classicの筐体やその他のBlackBerry純正ハウジングには組み込めない、という注意書きも添えられています。手持ちの実機を活かす製品ではなく、単体で完結したスマートフォンというわけです。
キーボードも新規設計です。BlackBerry由来の部品を流用するのではなく、QWERTY配列のキーボードを自前で起こしています。配列については、要望が多ければ他のレイアウトも検討するとしており、公式Discordで意向を登録できる仕組みを用意しています。
4型AMOLEDとキーボードが縦に並ぶ構成
画面は約4型のAMOLEDタッチパネルで、解像度は1080×1240ピクセルです。縦横比が正方形に近いのは、下半分を物理キーボードが占めるためで、この形はBlackBerry Bold系やClassicを触ったことがある人にはおなじみでしょう。
本体サイズは74×140×11mm、重量は192gです。厚さ11mmという数字は今どきのスマートフォンとしては明らかに厚い部類ですが、キーを押し込むストロークを確保する以上は避けられない寸法といえます。カラーはブラックとホワイトの2色が用意されています。
指紋認証センサーは電源ボタンに統合されました。画面下部がキーボードで埋まっている以上、前面にセンサーを置く余地はなく、妥当な配置です。一方でイヤホン端子は搭載されていません。通知LEDが残っている点は、この手の端末を好む層にはうれしいところでしょう。
中身はミドルレンジ、Android 16でGoogleサービスも動く
プロセッサーはMediaTekの7300で、メモリーは12GBです。ストレージは256GBと512GBの2構成に加えて、TF/SDカードスロットによる拡張にも対応します。カードスロットを残しているスマートフォンは年々減っているので、この構成を意識的に選んだことは伝わってきます。
通信面は全バンド対応の5Gで、SIMは物理2枚とeSIM 1つの組み合わせです。カメラは背面50MP、前面16MPという、価格帯なりの構成になっています。バッテリーは4,000mAhの内蔵式で、USB Type-C 2.0経由の33W PD急速充電と、15WのQiワイヤレス充電に対応します。ワイヤレス充電をこのサイズの端末に載せてきたのは意外な部分です。
そのほか、Hi-Fiスピーカー、X軸リニアモーター、NFCを備えます。ソフトウェアはAndroid 16で、Google Play StoreをはじめとするGoogleサービス(GMS)がフルで使えます。ニッチな端末では認証の関係でGMSが載らないケースがありますが、Q27はそこをクリアしている点が実用面では大きいでしょう。
価格は420ドルから、出荷時期は未定
価格は256GBモデルが420ドル(約6万6000円)、512GBモデルが480ドル(約7万5000円)で、いずれも送料込みです。これは早期予約者向けの価格設定で、全機に画面保護フィルムが貼り付け済みで出荷されるほか、早期予約分には保護カバーも付属します。
注意しておきたいのは出荷時期です。Zinwaは正確な出荷日をまだ提示しておらず、予約を集めてから受注数に合わせて生産する方針だと説明しています。つまり、注文しても手元に届くまでの期間は現時点では読めません。生産の進捗に応じて予約者へ連絡する、というのが同社の説明です。
Zinwaの公式ストアでは、従来の改造キット路線であるQ25 Pro Kitが320ドル、組み立て済みのQ25 Full Deviceが420ドル、P26 Kitが350ドルで並んでいます。Q27はそれらと同等かやや上の価格帯に、単体で完結した新型として加わる形になります。
まとめ
Zinwa Q27は、BlackBerryの筐体を借りずに物理QWERTYキーボード端末を新造した1台です。約4型のAMOLED、MediaTek 7300と12GBメモリー、全バンド5G、4,000mAhバッテリーとワイヤレス充電、そしてGMS対応のAndroid 16という構成は、キーボード付き端末としては現実的にまとまっています。価格は420ドルからと手が届く水準ですが、出荷時期が未定である点は予約前に押さえておきたいところです。
