オウルテックが、準固体電池を採用したマグネット式ワイヤレスモバイルバッテリーを4機種そろえて投入します。厚さ6.7mmの5000mAhモデルから、残量や充電回数を確認できるモニター付きの10000mAhモデルまで、性格の異なる4本立てです。発売は8月末を予定しており、実売価格は9,000円台から12,000円台に収まる見込みです。
液体を難燃性ゲルに置き換えた準固体電池
4機種に共通するのが準固体電池、いわゆる半固体電池の採用です。従来のリチウムイオン電池は内部の電解質が液体ですが、準固体電池ではこれを難燃性のゲル状素材に置き換えています。液漏れが起きにくく、外部からの衝撃や内部短絡で発火に至るリスクを抑えられる点が特徴です。
安全性だけでなく寿命の面でも効いてきます。4機種はいずれも充放電のくり返しに約2000回耐える設計で、保証期間も1.5年が設定されています。モバイルバッテリーは膨らんだり容量が落ちたりして数年で買い替えになりがちな機器ですから、寿命の長さは実質的な価格に直結します。オウルテックはここ1年ほどで準固体電池モデルを継続的に増やしており、今回の4機種でワイヤレス充電対応のラインアップが一気に厚くなりました。
なお4機種はいずれも販路限定品として展開されます。型番はDQC-PBM5002J、DQC-PBM10002J、DQC-PBM10003J、DQC-PBM10004Jで、このうち3機種はブラックとホワイトの2色、レザー調のDQC-PBM10004Jのみブラックとキャラメルブラウンの2色が用意されます。
厚さ6.7mmの超薄型モデル
超薄型をうたうのがDQC-PBM5002JとDQC-PBM10002Jの2機種です。容量5000mAhのDQC-PBM5002Jは、本体サイズが約71×6.7×100mmと、厚みが1cmを切ります。ポケットに入れたままスマートフォンの背面に貼り付けても、握ったときの違和感が出にくいサイズ感です。
充電まわりの仕様は、MagSafeとQi2に対応したマグネット式ワイヤレス充電が最大15W、USB Type-Cポートが最大PD20Wという構成です。ワイヤレスとケーブルを同時に使った場合の合計出力は15Wに制限されます。入力側は最大PD18Wで、空の状態から満充電までは約1時間30分とされています。定格出力容量は5V/2800mAhで、スマートフォンをおおむね1回充電しきれる計算になります。付属品は約30cmのUSB Type-C to Type-Cケーブルと保証書です。
もう1機種のDQC-PBM10002Jは容量を10000mAhに引き上げたモデルで、厚さは約11.7mm。容量が倍になっても、一般的な10000mAh級のバッテリーと比べれば薄型の部類に入ります。
残量と充電回数が見える「あんしんモニター」搭載モデル
残る2機種、DQC-PBM10003JとDQC-PBM10004Jには、あんしんモニターと名付けられたディスプレイが備わります。バッテリー残量に加えて、これまでの充放電の回数や、充電中・給電中の電力が数値で確認できるという仕組みです。準固体電池の売りである長寿命を、使う側が実感として確かめられるようにした装備と言えます。
DQC-PBM10003JはUSB Type-Cケーブルを2本内蔵したタイプです。本体サイズは約71×21.4×109mm、容量は10000mAh(36Wh)。内蔵ケーブルの1本目とUSB Type-CポートはPD18W入力・PD20W出力に対応し、PD-PPSも通ります。2本目のケーブルはQC18W対応です。ケーブル2本、ポート1つ、ワイヤレス給電を合わせると最大4台までを同時に充電できます。ケーブルを持ち歩かずに済む構成なので、外出先で複数人ぶんの充電を引き受ける場面では強いはずです。定格出力容量は5V/6700mAhとなっています。
DQC-PBM10004Jはレザー調の外装をまとったモデルです。容量は同じく10000mAhで、マグネット式ワイヤレス充電は最大15W。金属やプラスチックの手ざわりが好みでない人に向けた選択肢になります。
発売時期と価格
4機種はいずれも8月末の発売を予定しています。実売価格は、5000mAhのDQC-PBM5002Jが9,680円前後、10000mAhの超薄型モデルであるDQC-PBM10002Jが12,180円前後、あんしんモニター付きのDQC-PBM10003JとDQC-PBM10004Jがともに10,280円前後となる見込みです。
一般的な10000mAhクラスのモバイルバッテリーと比べると、価格は高めの設定です。ただし準固体電池と約2000回の充放電という条件を踏まえると、1回あたりの単価では見え方が変わってきます。モバイルバッテリーの発火をめぐるトラブルが繰り返し話題になってきたこともあり、電池の安全性そのものを選択基準に加える人は増えています。その流れに合わせた価格設定と見るのが自然でしょう。
いずれもPSE適合製品で、機内持ち込みについても多くの航空会社の規定を満たすとされています。
まとめ
オウルテックの新しい準固体ワイヤレスモバイルバッテリー4機種は、厚さ6.7mmの超薄型2機種と、残量や充電回数を表示するあんしんモニター付き2機種という構成です。いずれもMagSafeとQi2に対応し、約2000回の充放電に耐える設計で1.5年保証が付きます。発売は8月末、実売価格は9,680円前後から12,180円前後の見込みです。安さより安全性と寿命を優先したい人にとっては、有力な候補になりそうです。
