Motorolaが未発表のスマートウォッチを準備している様子が、流出したマーケティング用画像から浮かび上がりました。社内で「Moto Watch Ultra」と呼ばれているとされる製品で、46mmのステンレススチールケースに回転クラウンを組み合わせた高価格帯らしい造りです。裏蓋の刻印からはLTEとGPS、5ATMの防水性能まで読み取れます。ただしMotorola自身はこの製品について何も語っていません。

流出したのは完成度の高いマーケティング画像

出てきた画像は、開発中の試作機を隠し撮りしたようなものではありません。製品の魅力を伝えるために用意された、いわゆるマーケティング用のレンダリングに近い仕上がりで、外観についてはほぼ隠す余地がない状態です。製品名としてはあくまで社内呼称の「Moto Watch Ultra」が伝えられている段階で、正式な商品名がこれになるとは限りません。

Motorolaは初代Moto 360でAndroidスマートウォッチの存在を広く知らせた側の会社です。ところがその後は、SamsungやGoogle、OnePlusが高価格帯を取り合う流れから距離を置き、腕時計型の製品では手頃な価格帯を中心に細く続けてきました。現在も同社の公式ストアには「moto watch」がアクセサリーとして並んでいますが、位置づけはあくまで手頃な選択肢です。今回の画像が示しているのは、その延長線とは明確に別のクラスの製品です。

46mmステンレスと回転クラウンという構成

ケースは46mmのステンレススチール製で、円形ディスプレイの周囲には数字が刻まれたベゼルが配置されています。側面には大きめの回転クラウンと、その下に2つ目の物理ボタンが確認できます。回転操作でリストを送り、ボタンで確定するという、高価格帯のスマートウォッチでおなじみの操作系です。

樹脂ケースで軽さと価格を優先してきた最近のMoto Watchとは、素材の選び方から違います。46mmという直径とステンレスの組み合わせは、腕の細い人には大きく感じられるサイズですが、Samsungの「Galaxy Watch Ultra」のようなタフさを前面に出したモデルと同じ土俵に立つつもりだ、という意思表示としては分かりやすいところです。

裏蓋の刻印が語るLTEとGPS、そして5ATM

裏蓋に印字された文字からは、GPS内蔵、LTE対応、IP68の防塵防水、そして5ATM(50m相当)の耐水性能が読み取れます。LTEを載せるということは、スマートフォンを持たずに単体で通信できる構成を想定しているわけで、ランニングや水辺での使用を意識した設計だと考えられます。

裏側にはもう1つ、健康計測用と見られる光学センサーの集合体が確認できます。面積は小さくなく、心拍を測るだけの単眼センサーとは様子が違います。もっとも、実際に何を測れるのかは公表されていないため、血中酸素や皮膚温度まで見るのかどうかは分かりません。ここは発表を待つ必要があります。

充電は4ピンの専用クレードル方式

裏蓋には4ピンのマグネット式充電端子も写っています。ワイヤレス充電ではなく専用のクレードルを使う方式で、汎用のQi充電器では充電できない代わりに、端子の位置合わせが確実で発熱を抑えやすいという特徴があります。高価格帯のスポーツウォッチではよく採用される構成です。

一方で、肝心な部分はほとんど分かっていません。OSがWear OSになるのか、それとも同社独自のMoto Watch OSを続けるのかは不明で、これは対応アプリの数や通知の使い勝手に直結します。バッテリー駆動時間、価格、投入される国と地域についても手がかりはありません。

Moto 360以来の本気、時期は最も混み合うタイミング

投入時期を巡って気になるのは、周辺の動きです。GoogleはPixel 11シリーズと合わせて8月12日にPixel Watch 5を投入するとみられており、Samsungの高価格帯モデルもすでに市場にあります。この時期に高級機を持ち込むのは、比較の的にされやすいという意味では厳しい選択です。

とはいえ、ここまで完成度の高い画像が外に出ている以上、発表そのものは遠くないと見るのが自然です。Motorolaがどのタイミングで、どの価格を提示してくるかが焦点になります。

まとめ

流出画像が示す「Moto Watch Ultra」は、46mmのステンレスケースに回転クラウンと2つ目のボタンを備え、GPSとLTE、IP68、5ATMまで押さえた高価格帯のスマートウォッチです。裏側には健康計測用と見られる光学センサー群と4ピンの磁気充電端子があります。OS、バッテリー駆動時間、価格、発売地域はいずれも未公表で、Motorolaからの正式なアナウンスもまだありません。Moto 360以来ともいえる本格的な腕時計型製品になりそうですが、判断材料が揃うのは発表後です。