Lenovoが、学習用途に振り切った子ども向け端末「AI Student Phone」を中国で発売しました。ゲームもウェブブラウザーもSNSも省き、代わりにAI音声アシスタントによる学習支援、GPSでの位置見守り、保護者による細かな管理機能を前面に押し出しています。価格は299元(約7,200円)と手ごろで、いわゆるスマートフォンというより「学習と連絡に用途を絞った携帯端末」という位置づけです。
学習と連絡に絞った割り切りのハード
外観はスマートフォンよりもフィーチャーフォンに近い印象です。画面は1.83型の小型タッチスクリーンで、割れに強いパンダガラスで保護され、手書き入力に対応します。パネルは720PのLCDで、前面には200万画素のカメラを備えます。中身は1,850mAhのバッテリーを積み、通信は一般的な4G回線に対応します。専用のIoT向けSIMを必要としないため、通常の音声通話やHDビデオ通話をすぐに使い始められる点は、はじめて子どもに端末を持たせる家庭にはありがたい設計と言えるでしょう。
ソフトウェアはあえて機能を絞り込んでいます。中心となるのは本体に用意された物理的なAIボタンで、押している間だけ音声アシスタントが立ち上がる仕組みです。子どもはボタンを長押しして一般的な疑問をたずねたり、宿題の手助けを求めたりできます。さらに数式や英単語をまとめた学習コンテンツをあらかじめ収録しており、広いインターネットへ自由にアクセスさせることなく、勉強の参照ツールとして使える構成になっています。
保護者が手元で管理できる見守り機能
保護者側から見ると、この端末は総合的な見守りツールとして働きます。GPSによるリアルタイムの位置確認に対応し、あらかじめ設定した範囲を子どもが出入りすると保護者のスマートフォンへ通知が届くジオフェンシングにも対応します。学校や自宅周辺といったエリアを登録しておけば、行動範囲の変化に気づきやすくなります。
専用の連携アプリを使えば、端末を遠隔で細かく管理できます。知らない番号からの着信をブロックしたり、電源のオンとオフの時間を決めたり、授業中向けの「クラスモード」を有効にしたりといった操作が可能です。クラスモードを学校の時間帯に切り替えると、端末は時刻の表示と緊急SOS通報だけに機能が絞られ、授業への集中を妨げにくくなります。
支払い面ではQRコードを使ったモバイル決済も用意されました。子どもは店舗での買い物に使える一方、保護者はアプリから利用上限を設定し、取引を確認できます。子どもに決済を任せつつ使い方を管理したい、という需要にきちんと応えた作り込みです。
価格とカラー展開
価格は299元(約7,200円)で、持ち運びに便利な取り外し可能なストラップが付属します。カラーはオレンジホワイト、ピンク、ブルーの3色展開です。低価格ながら、AI学習支援と見守りという役割にしっかり絞り込んだ点が特徴で、子ども向けの「初めての一台」を探す層に刺さりそうな一台です。
※1人民元=約23.9円換算(2026年7月2日時点)
まとめ
Lenovoの「AI Student Phone」は、ゲームやSNSを排して学習支援と見守りに用途を絞った299元(約7,200円)の子ども向け端末です。1.83型のパンダガラス採用ディスプレイ、物理AIボタンによる音声アシスタント、GPS位置確認とジオフェンシング、クラスモードやQR決済の利用上限といった保護者向け機能を組み合わせ、初めて子どもに端末を持たせる家庭を強く意識した構成に仕上がっています。
