OpenAIは6月、対話型AI「ChatGPT」に複数の新機能を加える更新を実施しました。今回の更新は毎日の使い勝手に直結する部分が中心で、語学学習やスポーツ情報、連携アプリの制御、会話の整理といった機能がWeb版・iOS・Androidの各環境にわたって追加されています。なかでも目を引くのが、60を超える言語に対応した発音ガイドです。

60言語以上に対応した発音ガイド

今回の更新でまず注目したいのが、単語の発音をその場で確認できる機能です。利用者が「この単語はどう発音するの」と尋ねると、ChatGPTが60以上の言語について、文字による説明と音声の例を会話のなかで返してくれます。

これまで発音を調べるには、別の辞書アプリや音声サービスを開く必要がありました。会話の流れを止めずに発音まで確認できるようになったことで、ChatGPTは語学学習の相棒としての性格を一段と強めています。読み方が不安な固有名詞や、外国語のあいさつをとっさに確認したい場面でも役立ちそうです。

ワールドカップ2026に対応した専用体験

開催中のFIFAワールドカップ2026に合わせ、サッカー向けの専用体験も用意されました。試合のスケジュールや出場チーム、選手同士の対戦カード、各国にまつわる背景、勝敗の予想や大会の行方まで、ChatGPTに尋ねて確認できます。

大会期間中は情報が次々と更新されるため、知りたいことをそのつど自分で探す手間は小さくありません。観戦のお供として、気になる点をまとめて聞ける窓口が整った形です。

連携アプリの権限を細かく設定

外部アプリとの連携については、許可の設定をより細かく選べるようになりました。具体的には、アプリを使う前に毎回確認する、重要な変更のときだけ承認を求める、確認の回数を抑えて中断を減らす、という3つの段階から選べます。

ChatGPTが利用者に代わって外部サービスを操作する場面が増えるなかで、どこまで自動で任せ、どこで人が確認するのかを利用者自身が決められる仕組みです。利便性と安全性のバランスを使う人の判断にゆだねる方向への一歩といえます。

Web版とスマホアプリの使い勝手も向上

会話の管理まわりも細かく改善されました。Web版では、サイドバーからチャットやプロジェクトをピン留めし、最近の会話をプロジェクト単位で整理できます。チャットはワンクリックで共有でき、回答のうち気になった部分を選んでメモとして「ライブラリ」に保存することも可能です。

端末ごとの改善もあります。iPhoneではカメラの起動と写真のアップロードが体感で速くなりました。Androidアプリの有料プラン利用者は、送信ボタンを長押しすることで、既定の設定を変えずにその一通だけ別のモデルを選べるようになっています。

あわせてOpenAIは、ChatGPTアプリの音声入力を70以上の言語へ広げ、一つの文のなかで言語を混ぜたり、話している言語を自動で判別したりする改善も進めています。発音ガイドと音声入力の両面から、多言語での使いやすさを底上げする狙いがうかがえます。

まとめ

今回のChatGPTの更新は、派手な新モデルの発表ではなく、毎日の利用で効いてくる細部の改善が主役です。60言語超に対応した発音ガイドを軸に、ワールドカップ向けの情報まとめ、連携アプリの権限設定、会話の整理機能までが一度に加わりました。一つひとつは小さな変更に見えても、語学・スポーツ・作業の任せ方といった日常の用途に沿って手が入っており、ChatGPTを使い続ける人ほど恩恵を実感しやすい更新といえそうです。