知人がメルカリでmicroSDを購入したところ、何やら調子がおかしい様子。
聞いてみると、どうやらほぼ全部の写真が消えてしまったようなので、原因を調査してみることに。
何者だ!?実物を見てびっくり。
これがそのmicroSDカード。
本体にはSDHCのロゴと、容量表記があるだけのシンプルなもの。
メーカー名が入っていないことにも不安を感じるけど一応普通のmicroSD。
そして一点だけ確実におかしい部分がある。SDHCなのに容量が128GBもある。
SDHCはファイルシステムの都合上32GBまでしか製造されていないので、このような表示のカードは存在しないはず。いや、してはいけない。
この時点で偽物のmicroSDであることがほぼ確定してしまった。
裏側を見てみると、謎のシリアルナンバーとMade in Taiwanの文字。
本当に台湾で作られたかどうかは不明だ。
とりあえず軽めにテストしてみた
見るからに怪しいシロモノではあるものの、一応使えるかどうかPCに入れてチェックすることに。
容量は一応表記通り認識するらしい。(なんか多い気もする)
しかしながら偽物の場合でも、容量の表示だけは正しい数値に偽装されていることがあるので油断は禁物。
とりあえず容量は124GBもあるらしいので、適当に手持ちの画像ファイルを1GB分コピーしてみた。
大体700kb/s程度で書き込めている様子。
なんかCLASS10の割に大して速くない気がする…。
無事書き込みが終わった頃に画面を見てみると・・・
あら不思議、ほとんどの画像が破損してしまった。
こんな雑なファイルのコピー見たこと無いよ!HAHAHAHAと言いたくなる。
なんとか見れるファイルもあるが、開けなくなったり、何故か単色になったファイルばかりでとても使えるレベルじゃない。ちなみに動画ファイルは全滅した。
一応、データがちゃんと保持できるかチェックするためにPCから一度取り外してmicroSDを再接続してみた。
さっき書き込んだファイルを見てみると・・
何故かほぼ全て破損した。何枚か書き込めたように見えたのは幻だったようだ。
このカードの本当の容量を暴いてやろう!
こういう検証ではおなじみの「H2testw」を使ってこのカードの容量を検証してみることにした。
テストを開始すると、書き込みが始まった。書き込み速度は3.8MB/sのようだ。CLASS10であるならば最低10MB/sは必要なので、君やっぱりCLASS10じゃないじゃん!
続いて、ちゃんと書き込めたかチェックする「Verify」だが、結果はこれである。
なんということだろう。このカードで使える容量はたったの99MBしかなかったのだ。
表示の1/10以下とは恐れ入った。元々128MBぐらいのmicroSDだろうか?
せっかくなので色々調べてみた。
偽物microSDと分かったので色々調べることに。
元々スマホで撮影したと見られる写真のフォルダーを見てみると、途中から露骨にサムネイルが表示されていないファイルがあった。
多分本来の容量はここまでで、ここから先は偽装された容量の部分ということだろうか。
サムネイルが表示されていないファイルを開いてみると、案の定ファイルが破損しており表示できなかった。
ちなみに正常なものと、破損しているものの境目のファイルを開いてみると、画像の途中からデータが破損していた。
ちょうど過去記事の「ホラー注意!?創作向けのリアルなバグ風画像を作成する方法」のように、下のほうのデータがうまく書き込めずに灰色になってしまっていた。
せっかくなのでStirlingを使って画像のバイナリを見てみたが、値が途中から綺麗さっぱり000000・・・となっており見事にファイルが破損している。
他にも色々試そうと思っていたら・・
PCからmicroSDを取り外した瞬間、ブルースクリーンになってしまった。
Windows10でブルースクリーンは見たことがなかったので、これが初めて。
停止コードのUNEXPECTED_KERNEL_MODE_TRAPを調べたところ、ハードウェアやソフトウェアに問題が発生している場合に表示されるエラーコードの様なので、多分このmicroSDのしわざ。
さすがにPCに影響が出るとマズいので、テストはここで引き上げることに。
被害に合わないために、信頼できるショップで購入しよう!
microSDはスマートフォンで写真や動画などを記録することが多く、気づいたときにはデータが壊れていたなんてことも・・。
大切なデータを失わないために、Amazon(Amazonが出品・発送するものに限る)や、ヨドバシカメラなど、少し高くても信頼のできるショップでの購入をおすすめしたい。
余談:AmazonでもprimeのくせにあからさまにヤバいmicroSDが売っていた。気をつけて!
Amazonで購入できるおすすめのmicroSDXC
レビューと出品者の確認をお忘れなく!