発表直後から悪い意味で話題を呼んだ「バルミューダフォン」。
価格がハイエンドスマートフォン並みに高い割に、低価格帯のスマートフォンにしか思えないような仕上がりで、ネット上を始め散々酷評されている本機ですが、実際にはどうなのでしょうか。
実際にちょこっと触れてみたレポートをお伝えします。
iPhone 13 Pro Max を愛用中の筆者の感想は「買うことは一生ない」です。
検証用の機材によるレビューとなります。筆者は購入していません
Androidの独自のカスタマイズが裏目に出たか
ホーム画面を見てみると、一般的なAndroidスマートフォンとほぼ同じレイアウトになっており、下半分には定番のアプリが並んでいます。
しかし、気になるのは上半分を占めるスペース。
この「J.B. 」は一体なんなのか、その下の「Owner」の欄には自分の名前が入るのか、「Birthday」は誰かの誕生日が出てくるのか・・・。
気になってタップしてみても特に動きがないので、これは謎のままです。
全体的に直感的な操作ができず、ちょっと考えないと操作方法がわからない事が多々あるのもバルミューダフォンの特徴です。
UIに個性を出そうとして結果的に使い辛さを招いてしまっている印象を受けます。
例えば、自社で開発したと言われる電卓アプリ。
実際に使用してみると、どこを押せばいいのか直感で分かりづらく、ストレスに。
「為替の計算」や「億万表示」が出来るのが売りのようですが、為替の計算は Xiaomi の電卓アプリなど、他社の標準アプリでも普通に出来るので、便利ではありますが特に珍しいものではありません。
そして、Google Playストアに行けば、もっと高性能な電卓は山のようにあります。
筆者の感想にはなりますが、例えば 1円=何元 か調べようと操作しても、一発ではうまくいかず少し試して「こういうことか」と気づく必要がありました。”慣れれば使える”ものの、慣れるまでに少しハードルがあると感じます。
他にはストップウォッチ、時計アプリなどもバルミューダの独自開発となっています。
しかし、それが端末価格の上昇の原因にもなったとも言われています。
アプリは1個作るだけでも、設計→開発→テスト→リリースという手順を踏む必要があります。
「バルミューダフォン」にかける、デザインへのこだわりを考えると、仮に人件費の安い国へ外注していたとしても、すべて丸投げすることは考えにくく、仕様やデザインの面でそれなりに日本国内でのコストは発生していたと推測できます。
電源ボタンとカメラの配置がややこしい
本機は電源ボタンとカメラの穴が、背面で横並びになっています。
電源ボタンがなぜか押せない、と思ったらカメラの方を押していたことが何度かありました。
また、背面本体がラウンドしているせいで、スクリーンショットがかなり撮りづらいため、人によっては要注意。
片手では絶対に押せない配置になっています。
ちなみにインカメラはパンチホール型。
画面サイズが小さいためか、相対的に大きく感じてしまいますね。
4.3インチの小型ディスプレイ搭載
最近では6インチ超えのスマートフォンが主流と言ってもいいほどですが、本機は iPhone 5(4インチ)とiPhone 8(4.7インチ)の間ぐらいとなる、4.3インチ液晶を採用しています。
画面サイズに関しては好みの分かれるところですが、昔の小さい画面の方が好きだったという方には朗報かもしれません。
ただ、一部のアプリなどは、今主流の大きい画面向けに最適化されているケースもあり、ものによってはレイアウトが見づらいことになるかもしれません。
ゲームをやりたい人は本機を買わないと思いますが、特にゲームには向かないでしょう。
良い選択肢は他にあるという現実
もし今、小型のスマートフォンを探しているなら、iPhone SE、13 mini や、RAKUTEN mini、スマートフォンをお勧めします。
スマホを選ぶときに重要なのは、性能のほかに、サポート(対応がしっかりしているか・修理がしやすいか)、中古での売却価格、そして耐久性などもある程度考慮しておくと、良いと筆者は思います。
バルミューダでは、Apple Careのような保証サービスも提供されています。なので修理のサポートに関しては、ある程度整えられているようです。
バルミューダフォンには、2年/24,200円の保証サービスがあります。
一方でApple Care+はiPhone SEの場合は2年/11,800円です。
iPhone 13 miniなら 2年/23,400円です。
バルミューダの方が微妙に高いのがまたなんとも言えませんが、少なくとも純正の保証がある、というのは良いことかもしれません。